思うに、同じリシュモン傘下のブランド、ジャガー・ルクルトの非ドレスウォッチコレクションと同じ雰囲気を、ヴァシュロンはフィフティーシックスで表現しているのではないだろうか。
機能面では、ダイバーズウォッチやパイロットウォッチ、クロノグラフなどの伝統的なスポーツモデルではないことから、フィフティーシックスは時間と日付機能のみのグランドセイコーモデルを愛する人にも魅力的に映るだろう。例えばSBGW251ではなく、SBGH277のような、あまりドレッシーではないモデルはいいライバルになるのではないだろうか。
2020年 ヴァシュロン・コンスタンタン新作 メティエ・ダール・ヴィル・ルミエール - 東京 コピー 86222/000G-B106
メティエ・ダール・ヴィル・ルミエール - 東京
ケース径:40.0mm
ケース厚:8.9mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド
防水性:3気圧(約30m)
ストラップ:ブラック ミシシッピ・アリゲーター、アリゲーターレザーによるライナー、ラージ・スクエア・スケール、18Kホワイトゴールド製クラスプ、ポリッシュ仕上げの半マルタ十字
ムーブメント:自動巻き、Cal.2460 SC(自社開発)、約40時間パワーリザーブ、毎時28,800振動、27石、ジュネーブ・シール取得
仕様:時・分表示、センターセコンド、グラン・フー・シャンルべ・エナメル文字盤(18Kゴールド製)、手作業で施した宝石(ダイヤモンド、パール)および貴金属(ゴールド、プラチナ)のパウダー、サファイアクリスタルのシースルーケースバック
ヴァシュロン・コンスタンタンのなかでも、フィフティーシックスはパトリモニーと比べて格段にフォーマル性が低く、オーヴァーシーズよりも官能性に欠ける。あえて言えば、フィフティーシックスは少し地味な存在だ。しかし、そこにこそ重要なポイントがあるのだ。
パトリモニーよりもフォーマルでないことで、この時計は(ヴァシュロン・コンスタンタンのような伝統的なブランドが重視する)若年層でもアクセスできる選択肢となり、オーヴァーシーズよりもやや控えめであることで、ブランド内でのカニバリゼーション(共食い)を防ぎつつ、ブランドの最も親しみやすいレベルで多様性を提供することが可能となるのだ。
より下位の高級ブランドの領域に切り込むための価格設定がなされているフィフティーシックス・オートマティックは、古典的で無難なスタイル、優れたプロポーション、ストイックなカラーリング、万能性を最大限に発揮するなど、可能な限り広い範囲をカバーすることでヴァシュロン・コンスタンタンの入門機として成功している。